美容コラム

まぶたが腫れぼったい原因は先天・後天的にさまざま|治す方法とは?

この記事を書いた人

柴田 健了(しばた たけのり)

京都大学医学部卒。日本形成外科学会専門医。長年の治療実績、論文の成果が認められた医師のみが認定される日本形成外科学会専門医の資格を持つ。20年以上形成外科・美容外科の専門医として従事し、大手美容外科を経て、フェアクリニック川口院/東京院を開設。クリニックのコンセプト「フェア(正しい・明瞭)」を掲げ、良質な技術を提供。▶公式サイトURL:https://fairclinic.jp/about/

腫れぼったいまぶたは、重い印象を与えやすい傾向にあります。すっきりした目元にするために、改善したいと考える方も多いのではないでしょうか。

この記事では、まぶたが腫れぼったくなる原因や改善方法について紹介します。腫れぼったいまぶたを治したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

まぶたが腫れぼったいのはなぜ?まず知りたいメカニズム

まぶたは皮膚が薄い部分のため、むくみや腫れが生じるとそれらが目立ちやすくなります。むくみは、血液やリンパの流れが滞り、余分な水分が溜まってしまうことが原因です。

通常毛細血管やリンパ管は、水分を取り込んだり排出したりしています。流れが滞ることで、この働きがうまくできなくなり、細胞の間に水分が溜まってしまうのです。

特に寝起きのむくみが気になる方も多いのではないでしょうか。睡眠時は身体が水平の状態のため、水分や血液が頭部分にも流れやすくなります。そのため、まぶたの脂肪が水分を含み、むくみが生じてしまうのです。

 

どうしてわたしのまぶたは腫れぼったいの?原因はさまざま

まぶたが腫れぼったくなるのは、さまざまな原因が考えられます。ここでは、考えられる原因をいくつか紹介します。自身のまぶたがなぜ腫れぼったいのか知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

 

生まれつきの「先天的」な原因

皮膚に厚みがある

皮膚に厚みがあることも原因のひとつとされています。

まぶたの皮膚が厚いと重たい印象になりがちですが、皮膚を薄くする治療は今のところありません。そのため、解消するには二重整形や脂肪除去などの美容整形を受けると良いでしょう。

 

脂肪組織が発達している

脂肪組織が発達していることも原因として挙げられます。もともと日本人はまぶたの脂肪が多い民族です。

脂肪が原因の場合、ダイエットにより脂肪を減らせば、解消できる可能性があるでしょう。ただし即効性はなく、確実に効果が出るとは言い切れません。

また、脂肪が皮下脂肪ではなく眼窩脂肪の場合、ダイエットで減らすことは難しいでしょう。

即効性を求める方や確実に脂肪を減らしたい方は、美容治療で脂肪溶解注射やまぶたの脂肪取り治療を受けることがおすすめです。

 

骨が出っ張っている

骨格の形によって、まぶたが腫れぼったく見えるケースもあります。まぶた部分の骨が出っ張っていると、まぶたが前に押し出され、腫れぼったく見えてしまいます。骨格の形状は人によって異なるため、腫れぼったさを感じる方は骨が出っ張っている可能性があるでしょう。

 

生活習慣などの「後天的」な原因

刺激や摩擦で炎症を起こしている

刺激や摩擦で炎症を起こすのも皮膚が厚くなる原因のひとつです。

例えば二重メイクができるアイテープは、長時間利用すると炎症を引き起こすことがあります。炎症がある場合は、一度アイテープの使用をやめ、様子を見るのがおすすめです。

目元を激しくこするのもやめましょう。メイクを落とす際は優しく丁寧に落としてください。ヘアカラーやシャンプーの刺激も炎症を引き起こす原因になりやすいため、注意が必要です。

 

アレルギー反応が起きている

花粉の飛散時期だけ腫れぼったさを感じる方は、アレルギーが原因かもしれません。アレルギー反応によって腫れるだけでなく、かゆみによって目をこすってしまうことも原因です。アレルギー反応で腫れてしまった場合は、目元を冷やして対策しましょう。

また、突然まぶたが腫れた場合は、アレルギー性結膜炎やものもらいの可能性もあります。その場合は医療機関を受診するようにしましょう。

 

うつぶせで就寝している

うつぶせ寝をすると、目の周辺に水分が溜まってしまいます。朝起きたときにまぶたが腫れぼったくなっているのはそのためと考えられます。

また、枕との摩擦による刺激が、腫れぼったさを引き起こす場合もあります。腫れぼったさが気になっており、就寝時にうつぶせで寝ている方は、寝る際の姿勢を見直してみてください。

 

加齢で皮膚がたるんでいる

加齢によるまぶたのたるみも、原因のひとつです。まぶたは皮膚が薄いため、加齢の影響が出やすい部位でもあります。

たるみが重度になると、目にまぶたが被さりものが見えにくくなる可能性もあるでしょう。その場合はセルフケアでの解消は難しいため、美容整形を受けるのがおすすめです。

 

塩分摂取・冷え・月経前によるむくみがある

腫れぼったさは、生活習慣が原因の場合もあります。

塩分摂取が過剰になると、身体が塩分濃度を一定にしようと水分をため込みます。その結果、腫れぼったさにつながるでしょう。

むくみは血行不良が原因のひとつのため、冷えて血行が滞るとむくみやすくなってしまいます。適度な運動習慣を身につけ、血行を良くするよう意識するのがおすすめです。

また、女性の方は月経前にむくみの症状が出る場合があります。PMSにはさまざまな症状がありますが、むくみもそのひとつです。黄体ホルモンが増えるため、水分を体にため込みやすくなります。

 

ストレスで自律神経が乱れている

過剰なストレスにより自律神経が乱れると、まぶたが腫れる場合があります。また、免疫力の低下により病気にかかるのも原因のひとつです。

ストレスをためないよう、自分なりのリラックス方法を見つけるようにしましょう。睡眠をとる、ゆっくり入浴する、好きな音楽を聞く、推し活をするなど、適度にストレスを発散させることが大切です。

 

慢性的にまぶたが腫れぼったいときは病気の可能性もある

一時的なむくみによるものではなく、慢性的にまぶたが腫れぼったい場合は、病気の可能性もあります。

 

まぶたの腫れから疑われる目の病気の種類

まぶたが腫れている際に考えられる目の病気は以下の通りです。

ものもらい 目元の皮脂腺や汗腺に細菌が感染する病気です。腫れ、痛み、かゆみなどの症状が表れます。
霰粒腫(さんりゅうしゅ) 目元の脂腺が詰まり、分泌物がたまって腫れが生じる病気です。痛みや赤みはありません。
結膜炎 アレルギーや傷によって結膜が炎症を起こす病気です。結膜が腫れるとまぶたも腫れてしまう場合があります。
眼瞼炎(がんけんえん) まぶたの炎症で、ものもらいや霰粒腫も眼瞼炎の一種です。
眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん) 眼窩蜂窩織と呼ばれる組織が炎症を起こす病気です。痛みや発熱が起こる場合もあります。

 

心臓・腎臓・甲状腺の病気が隠れているケースも

まぶたの腫れは目の病気だけでなく、心臓・腎臓・甲状腺の病気が隠れている場合もあります。具体的には、肝硬変・右心不全・血管性むくみ・甲状腺機能低下症・急性腎不全・うっ血性心不全・バセドウ病・橋本病などです。

腎臓は体内の余分な水分を排出する役割があるため、なんらかの病気が原因でその機能が衰えると、むくみが生じやすくなります。

早急な治療が必要な病気もあるため、腫れが気になる場合は早めに医療機関を受診しましょう。

 

眼科・皮膚科を受診するか迷ったときの判断ポイント

医療機関の受診を迷った際は、以下のポイントの有無で判断するようにしましょう。

  • 腫れが引かない
  • 症状が悪化している
  • 腫れ以外に気になる症状がある

症状が皮膚の表面に明らかに出ている場合は皮膚科、腫れ以外に痛みや目やにがある場合は眼科の受診がおすすめです。

検査の結果目元に原因がなく、症状が目だけにとどまっていない場合は、内科の受診をすすめられる場合があります。

受診する際は、発症した時期や痛み・腫れなどの症状を伝えられるようにしておきましょう。

 

まぶたが腫れぼったいときに自分でできる応急処置

ここでは、腫れぼったいときのセルフケア方法を5つ紹介します。応急処置として、試してみてください。

 

①目の周りを優しくマッサージしてほぐす

目の周りを動かしたり、マッサージすることで血流を良くし、まぶたのむくみを解消する方法です。マッサージをする際は、クリームやオイルを使用し、刺激にならないよう優しく行ってください。

目の周りだけでなく、頭皮や耳をマッサージするのも効果が期待できます。リンパの流れが良くなるよう、首や鎖骨をほぐすことも大切です。

 

②血流促進に効果的なツボ押しを試す

目の周りには、むくみ解消につながるツボが3つあります。ツボを押せば血流が良くなり、むくみの解消が期待できます。

 

睛明(せいめい) 眉頭の下のくぼみにあるツボです。指で押してほぐしましょう。
魚腰(ぎょよう) 眉毛の中央付近にあるツボです。円を描くように優しく刺激しましょう。
瞳子髎(どうしりょう) 目尻から指1本分外側にあるツボです。押しながらほぐしてください。

上記のツボを順に押し、3セットほど繰り返しましょう。

 

③蒸しタオルやホットアイマスクで目元を温める

蒸しタオルやホットアイマスクで目元を温めると、血行が良くなりむくみ解消の効果が期待できます。

蒸しタオルは水で濡らしたタオルを電子レンジで加熱するだけで簡単につくれます。温かいタオルと冷たいタオルを交互に目元に乗せると、血管の拡張と収縮が繰り返されるため、より早くむくみが解消されるでしょう。

 

④生活習慣や癖を改善する

目元のむくみは生活習慣によって引き起こされる場合もあります。ちょっとしたことに気をつければ、まぶたの腫れぼったさに対処できるでしょう。

食事は塩分を控え、カリウムが含まれている食品を摂るのがおすすめです。塩分は摂りすぎるとむくみの原因になります。カリウムは塩分を排出する働きがあるため、積極的に摂ると良いでしょう。

また、血流を良くするために、入浴や運動の習慣を取り入れるのもおすすめです。

 

⑤メイクを工夫して腫れをカバーする

症状の緩和ではなく応急処置をしたい場合は、メイクでカバーする方法もおすすめです。

赤みのあるアイメイクは避け、ブラウン系のメイクで立体感を出しましょう。骨格を際立たせるように意識してメイクするのがポイントです。

また、パールやラメの入ったメイクは、腫れぼったさを助長させる可能性があるため控えることをおすすめします。パールやラメを使いたい場合は、粒が小さいものを選びましょう。

 

まぶたが腫れぼったいときにセルフケアを行う際はここに注意!

 

ここでは、セルフケアする際の注意点について紹介します。やり方を間違えるとまぶたの腫れぼったさが悪化してしまう恐れがあるため、事前にチェックしておきましょう。

 

必要以上に刺激を与えない

まぶたはとてもデリケートな部位です。むくみを解消したいあまり、強い力でマッサージすることは避けましょう。まぶたを強くこすると、かえって刺激になってしまいます。

過度な刺激は炎症を引き起こし、まぶたの腫れぼったさを助長させる恐れがあります。マッサージやツボを押す際はこすらず、痛気持ち良い程度の強さで行いましょう。

また、クリームやオイルを塗り、摩擦を軽減させることも大切です。

 

ケア用品を使用するときはパッチテストをする

マッサージやツボ押しに使用するクリームやオイルなどのケア用品は、使用する前にパッチテストを行うのがおすすめです。

まぶたと同様皮膚が薄い二の腕の内側に、使用するケア用品を塗り、1日ほど様子を見てください。赤みやかぶれが起きないことを確認してから、目元に使うようにしましょう。

目元はデリケートな部分のため、ケア用品の影響を受けやすい特徴があります。心配な方は、敏感肌用など肌に優しいケア用品を選ぶのがおすすめです。

 

原因がむくみ以外の場合にはセルフケアでの改善は難しい

マッサージやツボ押しなどのセルフケアは、むくみが原因の場合に効果が期待できます。まぶたの腫れぼったさの原因がむくみ以外の場合は、セルフケアでの改善は困難です。

その場合は、美容整形を受けるのが効果的です。脂肪の除去や二重整形によって、まぶたの腫れぼったさの改善が期待できるでしょう。

腫れぼったいまぶたを確実に治す「美容整形」による治療方法

 

確実にまぶたの腫れぼったさを解消したい方は、美容整形による治療がおすすめです。ここでは、まぶたの腫れにおすすめの治療法を2つ紹介します。美容整形で腫れぼったいまぶたを解消したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

脂肪が原因なら|脱脂(だっし)法

脱脂法はまぶたの脂肪を取り除く施術です。脂肪が原因でまぶたが腫れぼったくなっている方におすすめします。

余分な脂肪が取り除かれることで腫れぼったさが解消され、すっきりとした印象を目指せるでしょう。フェアクリニックでは両目99,000円で施術が受けられます。

以下の記事では、まぶたの脂肪取りについて解説しています。治療の内容やデメリットなどを詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

まぶたの脂肪取り治療の効果とは?意味ないといわれる理由を解明

 

加齢が原因なら|ブロウリフト(眉下リフト)

 

ブロウリフト(眉下リフト)は眉の下のラインに合わせて皮膚を切開し、たるんでいる皮膚を除去して縫合する施術です。加齢が原因でまぶたがたるみ、腫れぼったくなっている方におすすめします。また傷跡は眉毛の下に隠れるため、術後の傷跡が心配という方にもおすすめです。

 

以下の記事では、眉下切開の治療法について解説しています。治療の内容やデメリットなどを詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

眉下切開とは?気になるダウンタイム・失敗例・成功のポイントを紹介

 

症状によってさまざまな治療法があります

フェアクリニックでは、上記以外にもたるみ取り治療や二重整形、眼瞼下垂(がんけんかすい)、エイジングケア治療など、さまざまな治療法を提供しています。

カウンセリング時にまぶたの腫れの原因を見つけ、その原因に合った治療方法を提案いたします。

 

以下の記事では、まぶたのたるみを改善するための治療法について解説しています。治療の内容やたるみの改善方法などを詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

まぶたのたるみ取りを自力で行う方法|早期改善できる整形治療も紹介

 

症例写真|美容整形で腫れぼったいまぶたを解消

クイック挙筋法と上まぶた脂肪除去(脱脂)の治療を受けた方の症例写真です。治療によってまぶたの腫れぼったさが改善され、ぱっちりとした目元になったことがわかります。

 

フェアクリニックでは治療方法や経過についてYouTubeでも解説しています。より具体的に治療のイメージをしたい方は、ぜひチェックしてみてください。

【院長の眉下切開リフト解説】効果はどのくらい?傷の経過を公開

 

まとめ:美容整形での治療は、機能的にも審美的にも良い変化がある

まぶたが腫れぼったい原因は、先天性のものや後天性のものなどさまざまあります。むくみによる腫れぼったさは、マッサージやツボ押しなどのセルフケアである程度改善が見込めます。しかし、やり方を間違えると腫れを助長させる恐れがあり、むくみ以外が原因の場合は効果が期待できません。

確実にまぶたの腫れぼったさを解消したい方は、美容整形での治療がおすすめです。

フェアクリニックではまぶたが腫れぼったくなっている原因を突き止め、一人ひとりに合った治療法を提案します。美容整形でまぶたの腫れぼったさを解消したい方は、お気軽にご相談ください。

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