ゆりさん②:フェイスリフト手術後1週間までの経過

【48歳 フェイスリフト】ダウンタイム傷跡の経過に密着;後編(術後1週間の経過)

フェイスリフトを受けていただいた方(ゆりさん)の手術のプランを解説した前編に引き続き、今回は手術を行なった後の経過を見ながら、解説を加えていきたいと思います。

手術翌日

血腫はなく、ドレーンはこの日に抜いています。その後の写真です。多少閲覧注意かもしれません。

やはり術翌日ということもあって、顔全体の腫れはあります。しかし、内出血はほとんど見られません。内出血は数日経ってから表面に現れることもありますが、この経過は順調と言っていいでしょう。

術後4日目:消毒とダウンタイムの経過観察

内出血は出てはいますが、脂肪吸引を合わせた割には少なめかと言えます。ご自身は以前脂肪吸引をお受けになっておられ、その時の内出血はすごく青くなったそうです。経過の違いを感じていただけているようです。傷の経過は順調で、消毒時も痛くないとのことです。テープで傷を保護しますので、糸などが目立つこともありません。

髪を下ろしていただくと、傷は分かりません。おでこに横じわのように見えるのはフェイスバンドの跡が残っています。手術によるむくみで目立ちやすくなっていますが、この方のように前髪を下ろすとそんなにははっきり分からないのではないかと思います。

Screenshot

術後1週間

術後4日目よりさらに腫れは引いています。傷も順調に経過し、抜糸も問題ありませんでした。

手術後の痛みや腫れと手術の技術力

傷を綺麗に縫い合わせることや正しい操作を行う、というのもドクターによって技術の差があり、それについて当クリニックは自信があります。

さて、この患者様は痛みもさほど感じないと言っていただきました。手術後に傷が痛いんじゃないか、というのも手術を受ける前に不安になる要素だと思います。手術において基本的な原則みたいなものがありまして、それは「綺麗に縫い合わせた傷はあまり痛くならない」というものです。切った傷は痛いに決まってるだろ、という風に思われる方はたくさんおられると思いますが、実はそうとは限らないのです。それともう一つの原則があって「正しい操作を行なった手術は出血や腫れが少ない」というものです。フェイスリフト手術は皮膚の剥離という操作がありますが、ここを正しい層で皮膚を切開していかないと、不要な出血が増えます。正しい層で剥離すると出血は少なくなります。なので、丁寧に操作していないと術後の内出血や腫れ、あるいは痛みも強くなる傾向があると言えます。

・丁寧に縫い合わせて綺麗に仕上がった傷というのは痛みが出にくくなります。

・解剖をきちんと理解し、丁寧に剥離操作などを正しく行なった手術は出血や腫れが少なく、術後のダウンタイムにとても影響します。

内出血の出方の違い

当院では頬の脂肪を吸引する際、「手吸い」を行っています。シリンジ(注射器)を手で持って吸引しています。「手吸い」ではない方法は「機械式」の吸引方法となります。機械式は吸引力が強く、お腹や太ももなどの脂肪が多い部位には威力を発揮しますが、顔の脂肪吸引はデリケートな操作ですから、凸凹になる可能性は高いです。ただし「手吸い」は技術力に差が出ます。ですのでクリニック選びは大切です。

今回術後4日目や1週間目の時点でこの状態ですから、内出血は比較的少ない方だと言っていいでしょう。ここは丁寧な操作を心掛けた結果ですね。

・頬の脂肪吸引には丁寧な「手吸い」による吸引操作が重要。これがダウンタイムや仕上がりに影響する。

・機械式の脂肪吸引であったり、手吸いであっても雑な操作だと内出血が強くなりやすかったり、でこぼこが残る可能性も。

このように術後1週間目までの経過を追わせていただきました。手術が終わって1週間の経過というのは、いつから仕事ができるのか?とかいつから人前に出られるか?など、患者様の生活にとても影響しますので、手術をどうしようか迷われている方の参考になればと思います。

症例写真

フェイスリフト・頬の脂肪吸引 (症例No.k31552)
担当医
柴田健了
経過日数
6ヶ月
費用
顔の脂肪吸引187,000円~308,000円
フェイスリフト407,000円~850,000円
副作用・
リスク
顔の脂肪吸引
  • 腫れ・赤み・痛み、内出血、硬さ・つっぱり感・しびれ感
  • カニューレ挿入部の赤み・色素沈着
  • 感染・出血・血腫、創離開
  • 皮膚の凹凸・左右差が生じることがあります。
  • 圧迫不足や体質により、硬さ・しこりが長引く場合があります。
  • 傷跡や瘢痕が目立つことがあります(体質による)。

フェイスリフト
  • だるさ・熱感・むくみ・かゆみ・軽い発熱などの全身症状
  • 傷周囲の赤み・盛り上がり・硬さ(体質により長引くことがあります)
  • 内出血・血腫、むくみの遷延
  • 感染(化膿)により痛みや腫れが強くなる、長引く
  • 左右差や、表情の変化を「違和感」と感じること
  • 耳の形・耳たぶの位置などがわずかに変化する可能性
  • ごく稀に、アレルギー反応・ショックなど全身的な合併症
施術前
6ヶ月後

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【フェイスリフト】リフトアップ施術をまるっと解説❗️
【フェイスリフト】リフトアップ施術をまるっと解説❗️

著者 美容外科医 柴田健了 医療法人社団 フェア 理事長/日本形成外科学会 認定 形成外科専門医/日本美容外科学会(JSAS)認定 美容外科専門医

フェイスリフトを中心に、たるみ・しわ改善、二重術や目元の若返り治療など幅広いエイジングケアを専門としています。
日々の診療を通じて感じたことや、美容医療の現場での気づき、ときにはプライベートなことまで、ここで自由に綴っていきます。
より確実な提案を通じて、美容医療をもっと身近に、もっと安心できるものに──その思いを込めて発信しています。

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美容外科医 柴田健了

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