(1)傷跡について
「手術」と聞いて心配になるのは「傷跡」ではないでしょうか?
皮膚を切ると皮膚を糸で縫い合わせるので、傷跡というものが出来ます。
その傷跡の残り方というものに術者の技術を問われると思います。
もちろんケロイド体質の方など体質により傷跡が目立ちやすい方もおられます。
しかしケロイドや肥厚性瘢痕を防ぐために縫い方は大事になってきます。
切ったキズを縫う時、表面を縫う以外に皮下も縫っています。これを「埋没縫合」と呼びます。
ここをしっかりしておくとケロイド体質ではない方の肥厚性瘢痕を防ぐことが可能になってきます。これは形成外科の修練を積んだ方が技術は上がるでしょう。
形成外科で研修してた時期はは乳癌切除後の再建でお腹の皮膚と腹筋を胸に移行させる手術などがあって、この時などヘソ下から肩関節辺りまで細かく皮下縫合してました。研修医の仕事だったので延々と縫ってた記憶があります。
何が言いたいかと言うと、僕はずいぶんしっかり埋没縫合は修練を積んだということです(笑)
あの時に比べると切る治療というのは減ってますが、フェイスリフト手術などまだまだ縫う治療というのは多いのでこういう時にしっかりと傷を塗っていますよ。
(2)何針縫うのか?
何針縫うのか?ということについてはあまり当てになりません。
なぜかと言うと美容外科や形成外科では細い糸を使って細かく縫うので必然的に縫う数は増えます。
さらに言うと表面を縫う以外に皮下も縫っています。これを「埋没縫合」と呼びますが、やはりここは形成外科の修練を積んだ方が技術は上がるでしょう。
細い糸で縫うから傷は残りにくいとか言ってるクリニックもあるようですが、そうとも言いきれないです。
やはり丁寧しっかりと縫うことが大切です。
著者
美容外科医 柴田健了
医療法人社団 フェア 理事長/日本形成外科学会 認定 形成外科専門医/日本美容外科学会(JSAS)認定 美容外科専門医
フェイスリフトを中心に、たるみ・しわ改善、二重術や目元の若見え治療など幅広いエイジングケアを専門としています。
日々の診療を通じて感じたことや、美容医療の現場での気づき、ときにはプライベートなことまで、ここで自由に綴っていきます。
より確実な提案を通じて、美容医療をもっと身近に、もっと安心できるものに──その思いを込めて発信しています。
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