院長ブログ
フェイスリフト手術について
フェイスリフト手術について
今回はそもそもフェイスリフト手術ってどんなことをするの?という視点で記事を書きたいと思います。
顔のたるみが気になってきた、ほうれい線が深くなってきた、マリオネットラインと呼ばれるフェイスラインのたるみが目立ってブルドック顔になってきた、などたるみに関する悩みは年齢とともに増えてくるものです。
ブルドックみたいになってるあたりの皮膚だとか、法令線あたりの皮膚がなくなればいいなぁと言う考え方から、この辺の皮膚を切除してなくしてしまえばたるみが変わるでしょう、というのがフェイスリフト手術の考え方のスタートになります。
ですが、直接ほうれい線やマリオネットラインの口元の皮膚を切除すると当然傷がそこに残り、それは不都合なので、じゃあ傷はどこに設定するかと言うと、耳の前と後であったり、なるべ髪の毛の中だとか生え際だとかそういった目立たないところに傷ができるように切開線をデザインします。
そして皮膚は幅をとって切除するのですが、皮膚を切除して縫い合わせたら、それでたるみが治るのかと言うと、そうも単純ではなくてそれだけではあまり変わりませんし、そもそも大した幅の皮膚を切除できません。
ではどうしたらより皮膚が切除できるかとなると皮膚の剥離と言う作業を行って、簡単に言うと皮膚を剥がしちゃいます。すると皮膚の奥の層にSMAS層と言うものは見えてきます。これは丁寧な操作が必要ですが、丁寧に操作するとSMAS層が見えてきます。SMAS層も実はたるんでいますのでそれを中でリフトアップするように縫い縮めます。
するとこのSMAS層を縫い縮める操作の瞬間に顔のたるみグイっと持ち上がる様子が手術中に観察できるんですが、そうなると大幅に皮膚の切除幅が増えます。そしてその状態で取るべき皮膚を切除して縫い合わせます。傷は髪の毛の中から耳の前を通って、耳の後までというのが標準的な切開線の範囲です。

術後の出血対策としてドレーンというものが必要であれば挿入しています。ただ出血が少ないと判断した場合は、原則ドレーンは挿入していません(ドレーンとは皮下に溜まる血液などを外に排出するための小さな管です)。
そして、皮膚を縫合します。皮膚は表面だけではなく、皮下縫合も行っています。ナイロン糸、あるいは吸収糸を選んでいただいています。頭髪のある部分だけ皮下縫合は行っておりません。頭髪部の皮膚表面はステープラーと呼ばれる医療用のホッチキスで縫い合わせています。頭髪部はステープラーを使った方が毛根を痛めにくいのです。これらの縫合が終われば手術は終了となります。

共に行うと効果が上がる治療
ネックリフト

当院ではネックリフトと呼んでいますが、顎の下のたるみも一緒に取る場合、皮膚で皮膚を切除伸ばします。すると顎下のたるみもより確実に取れると言うふうになります。標準的なフェイスリフトと共に行うことの多い施術になります。
頬の脂肪吸引
マリオネットラインのたるみが強い時、いわゆるブルドック顔と呼ばれるような状態になっているときに、頬の脂肪が実はたるみの原因ととなっている場合があります。こういう時は頬の脂肪吸引を合わせると、フェイスラインのシャープさをより効果的に出せるようになります。この脂肪吸引は範囲が非常に大事であまり広く取りすぎると実は頬がこけてしまうので、広く取りすぎる事はお勧めできません。本当にフェイスラインの部分だけの脂肪吸引を行います。適切な脂肪吸引範囲というのがあります。
治療の流れ・予後
麻酔
この手術は当院では静脈麻酔と吸入麻酔併用で行っています。患者様は意識のない状態で手術を受けていただきます。麻酔としては浅めなので、手術が終わったら比較的すぐに意識が戻り、クリニック内で1~2時間ほど休憩していただいてからお帰りいただいてます。日帰りの手術で行っています。
術後経過
手術後はまず翌日か翌々日ぐらいに消毒に来ていただいています。大体の場合は消毒して終わりとなりますが、たまに内出血が強いと少し部分的に腫れたりすることがあります。その場合は血腫と呼ばれる状態なので、その血腫を外に出してしまう処置をします。ドレーンを挿入していた場合は、ドレーン抜去処置もその時に一緒に行います。
手術後1週間目に抜糸を行います。
そして、頭髪のある部分だけ手術後2週間目に抜鉤処置と呼んでいますが、頭髪部のホッチキスを抜く処置をいたします。これで通院の処置は概ね終了となります。
腫れや痛み
痛みは鈍痛のようなものが1~2日はあるかもしれませんが、それほど長引きません。腫れについては1週間目は少し腫れて内出血も多少残っている場合が多いです。で、2週間目ぐらいに抜鉤処置で来院していただくときには大体の場合は腫れや内出血がおよそ落ち着いています。ただ頬の脂肪吸引を合わせた時に限っては、少し腫れが長引き2週間目も少しむくんだ状態は残っていたり、内出血も少し残っていると言う場合が多いです。それでも2~3週間目にはおおよそのダウンタイムも落ち着きます。ただ細かい浮腫が引いて引き上がった状態が完成したと言えるのは3ヶ月目と言うように皆さんにお話ししています。
傷跡は最初の3ヶ月は赤みがあります。ピンク色の線と言った感じになります。そこから半年目までにかけて白く目立たなくなっていきます。
起こりうるリスク
傷についてはいはい体質により赤みが長引く場合があります。一旦皮膚剥離するので、耳の前の皮膚の触覚が鈍くなる場合もあります。稀ですが、炎症により色素沈着が生じる場合があります。耳たぶが少し長くなる時があります。
今後も具体的な症例も交えて、フェイスリフトに関して発信していきます。
フェイスリフトの治療費
ネオパーフェクトリフト こめかみ~耳の前~耳の下から後ろ |
649,000
円(税込)
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ワイドリフト こめかみ下部~耳の前 ~耳の下から後ろ |
539,000
円(税込)
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ストレートリフト こめかみ下部~耳の前~耳の下 |
473,000
円(税込)
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こめかみリフト こめかみ上部~下部 |
407,000
円(税込)
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- 男性のフェイスリフトは、骨格や皮膚の厚みの違いにより施術に必要な時間や技術が異なるため、追加一律66000円となります。(戸籍上の性別で判断します)
オプション
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フォルムカット |
66,000
円(税込)
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ネックリフト |
99,000
円(税込)
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中糸吸収糸に変更 |
33,000
円(税込)
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