美容コラム

フェイスリフトで禿げる？禿げない為に利用する医療用のホチキスとは？

2023.03.31

美容コラム

この記事を書いた人

柴田健了(しばたたけのり)

京都大学医学部卒。日本形成外科学会専門医。長年の治療実績、論文の成果が認められた医師のみが認定される日本形成外科学会専門医の資格を持つ。20年以上形成外科・美容外科の専門医として従事し、大手美容外科を経て、フェアクリニック川口院/東京院を開設。クリニックのコンセプト「フェア（正しい・明瞭）」を掲げ、良質な技術を提供。▶公式サイトURL：https://fairclinic.jp/about/

出演者情報

柴田医師：美容整形の女性の悩みについて本音の情報を発信している「Dr.柴田の美容整形予備校」主宰。

萩原：てんPこと、美容プロデューサー。25年で約10万人の患者様をカウンセラー・事務長として対応。

くまきちさん：患者様（48歳）。

フェイスリフトで利用する医療用のホチキスを抜く作業「抜鉤（ばっこう）」

萩原：柴田先生です。よろしくお願いします。今回、柴田解説で抜鉤（ばっこう）について。抜鉤とはなんぞや？というと、フェイスリフトの時にこめかみのあたりに医療用のホチキスで留める。それを抜く。金具を抜くという作業の日でございますが、先生、今金具を皆さんに見てもらおうと思うんですが、お願いします。

柴田先生：耳の前の傷から、そのまま延長したところに、髪の毛の中に傷があるので、ここにホチキスで留まってます。

萩原：5～6本というところですか？

柴田先生：そうですね。これは理由がありまして、糸で縫ってないのは、通常傷というのは皮膚表面だけじゃなくて、皮膚の一層奥の中縫いって言うんですが、皮下の縫合を行うんですけども、その方が傷が目立たない。きれいになるので、それをやるんですけど。髪の毛のある部分に皮下縫合すると、針で毛根を傷つけちゃうので、毛がどうしても抜けやすくなる。傷が目立つということで、だったらなるべく針で刺さないで固定できるようにホチキスで留めている。ただし、中縫いをしていると、1週間で抜糸して問題ありませんが、控えに留めるので手術から2週間経ってから抜くという、そういう違いがある。

抜鉤（ばっこう）をする主な目的とは？

萩原：なるほど。1番の目的としてはハゲさせないということですかね。古いやり方で受けてらっしゃる患者様のご質問でよくあるあるですけれども、傷なんかを見せていただくと、結構こめかみの部分が5㎜ぐらいですかね。ちょっとハゲたゾーンがあるんですよ。今のまさに金具が付いていた位置がそのままハゲているってことがありましたね。今のこのフェイスリフトで金具を付けるっていうやり方っていうのは、結構ここ最近のやり方ですか？昔からありました？

柴田先生：手術によっては昔からあったのかなと思います。脳外科の手術がそうだったと思うんで。そこらへんのヒントを得てやるようになったところがあります。

萩原：なるほど。柴田先生はフェアクリニックでフェイスリフトやってから、ずっと一貫してこれでやってますよね？

柴田先生：はい。

萩原：くまきちさんは初めてのフェイスリフト手術でいらっしゃるんですけれども、糸で留めた方がさっき言った通り、「前回ハゲたから心配だ」っていうことで、2回目のフェイスリフト手術の時にご質問頂いたりすることがありますが、この方法だとその心配ないよと。

柴田先生：そうですね。そんなに気にならなくなってくると思います。

萩原：中縫いをし、上からもう1回糸で留めるっていうのは1週間で取れるじゃないですか？耳の前とかは。こめかみはどうしてもふさがるのに時間がかかりますか？

柴田先生：一緒だと思うんですけど、中縫いしていない傷は1週間で抜糸すると、傷が開くことがあります。

萩原：本当？それで2週間待つ。

柴田先生：そういうことです。