- 担当医
- 柴田健了
- 経過日数
- 3ヶ月
- 費用
- 407,000円~850,000円
- 副作用・
リスク - だるさ・熱感・むくみ・かゆみ・軽い発熱などの全身症状
- 傷周囲の赤み・盛り上がり・硬さ(体質により長引くことがあります)
- 内出血・血腫、むくみの遷延
- 感染(化膿)により痛みや腫れが強くなる、長引く
- 左右差や、表情の変化を「違和感」と感じること
- 耳の形・耳たぶの位置などがわずかに変化する可能性
- ごく稀に、アレルギー反応・ショックなど全身的な合併症
今回、案外これまでご案内できていなかった、手術前の準備と術後の注意点について解説をしていきたいと思います。
①この手術は静脈麻酔を基本になります。簡単に言うと、軽めの全身麻酔です。そのため手術6時間前からの絶飲食を指示させていただいています。この理由は、麻酔の影響で胃に内容物が残っていると、それが逆流して気管や肺に間違って入る『誤嚥性肺炎』と呼ばれる状態になり、場合によっては重篤な症状になる可能性があるからです。ただし、普段から服用している薬は少量の水で飲んでいただく場合があります(2時間前までに)。

②二つ目も麻酔管理に関連して、麻酔中に指先にモニターを装着するので、ジェルネイルは落としてきていただきたいです。ネイルがあると数値の計測が正確にできなくなってしまいます。
③カラー、パーマは1週間前までに終わらせていただいてます。これは万が一、皮膚がカラーやパーマの液体でかぶれた場合に手術に影響出るかもしれないというのが理由です。この石橋さんも1週間前にカラーは済ませてきました。
④フェイシャルも1週間前までに済ませてください。これも③の理由と同じく、皮膚にトラブルが起きて手術に影響が出ないようにするためです。
静脈麻酔前は6時間絶飲食!
守っていただかないと誤嚥性肺炎のリスクが!
手術が終わって帰る、というときに、傷はしっかりと圧迫固定しますので、そのままそれだけで帰るのは見た目上問題があります。ですのでそれをカモフラージュするための装いをご紹介します。

・まず、圧迫サポーターの様子です。切開した部分と剥離した部分を圧迫するため、このような範囲にサポーターを取り付けます。さすがにこれで外を歩くわけにはいかないので、これをカモフラージュしなければなりません。するとそこにマスクと帽子が役に立ちます。

これが基本の術後の装いといっていいと思います。洋服は前開きのものをお勧めします。Tシャツとかだと、圧迫サポータやガーゼが邪魔で着たり脱いだりが大変になります。
ただ、これまでの患者様の様々な工夫をなさっていて、他にも役立つアイテムを教えていただいているのでそれをご紹介します。

一つはウィッグ付きの帽子です。これは完全に圧迫サポーターもガーゼ類も隠れるので便利ですね✨

日焼け防止グッズのフェイスカバーネックカバー帽子一体型のサンシェイドです。これは色はグレーの方が良いようで、黒だとマスクが妙に目立つようです。

こちらはサンシェイドが洋服と一体となっているものです。こんなものもあるんですね。
ちなみにワンピースもやめていただいており、ツーピースでお願いしています。
その他、靴はハイヒールはやめていただいています。麻酔がかかった状態で歩くと歩行が不安定で転んでしまう可能性があるからです。ペタンコ靴でお願いします。
・手術後当日の帰宅の手段として、車の運転は控えていただいており、公共交通機関利用をおすすめしています。静脈麻酔を受けた後というのはアルコールを飲んだ後に似た状態で運転に影響があるからです。
静脈麻酔の後に帰宅するとき、車の運転はお控えください!
麻酔が覚めても、アルコールを飲んだ後と同じです!
手術当日、そして翌日以降、口が開けにくいので、歯ブラシは小さめがいいです。水を飲むのにストローは必須、食事も摂りにくいので、ゼリー飲料がおすすめです。
パジャマはかぶるものが多いので、襟の広いものを用意した方がよいでしょう。また、枕が汚れるといけないので、色の濃いタオルを枕に引いた方がいいでしょう。
これらの注意点を守っていただき、ようやく手術に辿り着きます。
次回以降、手術をその経過を追っていきます!

