著者 美容外科医 柴田健了 医療法人社団 フェア 理事長/日本形成外科学会 認定 形成外科専門医/日本美容外科学会(JSAS)認定 美容外科専門医
フェイスリフトを中心に、たるみ・しわ改善、二重術や目元の若返り治療など幅広いエイジングケアを専門としています。
日々の診療を通じて感じたことや、美容医療の現場での気づき、ときにはプライベートなことまで、ここで自由に綴っていきます。
より確実な提案を通じて、美容医療をもっと身近に、もっと安心できるものに──その思いを込めて発信しています。
萩原 靖洋:大学卒業後、美容外科・包茎増大クリニックへ入職。25年で約10万人の患者様をカウンセラー・事務長として対応。
細井 龍:アマソラクリニック院長。ドラゴン細井。 塩崎 正崇:アマシオクリニック院長。 赤嶺 周亮:日本形成医科学会、形成外科専門医。
萩原:はい、萩原です!
細井先生:ドラゴン細井です!
塩崎先生:塩崎です!
赤嶺先生:赤嶺です!
萩原:今日は、アマソラクリニックにお邪魔しまして、すごい先生たちに囲まれて、緊張気味に話をしていきます。まず第1のお題が、一般お患者さんは何基準で先生を選べばいいのや?ということを、先生方に伺いたいです。出し尽くされた話かもしれませんが、学歴なのか?資格なのか?経験年数なのか?症例数なのか?センスなのか?症例写真のきれいさなのか?どれ?
細井先生:普遍的な問いですけどね、これ結構実は難しいですよね。
塩崎先生:どれって言われたら全部なんだよね。
細井先生:逆を言っていくと、結局学歴がよくても下手な人はいるし、形成外科専門医でも下手ないる。だから、こればっかりは余事象は排除できないんですよね。「?ではない人は下手な可能性があるんじゃないか」という問いに関しては、どうしてもそれはゼロにはできないので。けど、何個かの条件を重ね合わせれば、上手くふるいにかけていった時に、この人が上手い先生である確率が高いっていう条件までは持ち込めると思うので、それをまず皆が共通の意識を持つことが大事で、それを言っちゃうと例えば自分たちが該当しない場合は結構言いづらいと思うんですよ。
萩原:お医者さん側がですか?
細井先生:そうです。例えば僕が「医師歴は15年以上あった方がいいです」って言った時に僕が医師歴15年ないので、刺さらない。逆に、おじさんの先生に聞けば「医師歴は15年以上あった方がいい」って言うに決まってるじゃないですか。だから結局そこのマウントが視点によって変わっちゃうんですよ。
萩原:確かにそうですね。
細井先生:だけど、よくよく考えてみれば医師歴が30年以上経ったおじいちゃんと、10年やってる先生どっちが上手いのか?ってなったら、これまた難しい問題になるんですよね。脂乗ってんのどっち?とか目がいいのどっち?手先が器用なのどっち?ってなると難しいですよね。ここはやっぱり一旦ベテラン塩崎先生に…
塩崎先生:そんなに変わらないですけどね。
萩原:ご意見をいただきたいと思います。
塩崎先生:例えば僕の子どもの頃の美容成果顔の代表って、歌手の浜崎あゆみさんみたいな顔。これ名前出していいか分からないですけど。ああいう感じにしたいんだなと思って、目頭ガンッて切っちゃったりとかすると、やっぱりおかしな顔になると思うんですよね。
萩原:おかしなって言っちゃってますけど。
細井先生:流行らないっていう…
塩崎先生:そう、流行らない顔。
細井先生:その時はいいけど。
塩崎先生:ナチュラル系が今流行っていて、またこれから変わってくるかもしれない。目元はいいんですよまだ、加齢なんかで変わってくるし。昔のお鼻はやっぱり古いお鼻だったりするわけですよね。だから技術だけじゃなくて流行り廃りもある程度把握している先生の方が良いんじゃないのっていうところはありますよね。
塩崎先生:アラフィフ世代の美容整形の希望者と、20歳ぐらいの美容整形の患者さんって結構希望が違ったりするんですよね。なので、実は年齢だけではなかなか上手い・下手という括りでは語りにくいところではある。ただ、唯一専門医・元形成外科医ということに関しては、元形成外科医だから上手い、専門医だから上手いとは言い切ることはできないまでも、恐らく同世代の美容外科医100人100人、元形成外科医と非形成外科医を集めたら、多分元形成外科医の方がいい手術をする人が多いだろう、こういう言い方になりますよね。もちろんその中には下手な人もいるはず。同じようにインスタの見せ方が上手い人と下手な人を100人100人集めたら、多分上手い人の方がそれなりに良い見せ方をしてるんじゃないの。
萩原:そうなんですね。チャンピオン症例ばかりをすくいとってるのかと思ってました。
塩崎先生:でもチャンピオン症例があるわけですよね。
萩原:あるわけですね。
細井先生:加工とか偽装じゃない限りは、数が集まってる=よい手術をしている可能性が高い。赤嶺先生とか昭和大学の医局で本当に色んな先生見てるから、どうですかね?
萩原:業界の猛者たちが、「あの人はこうだ、この人はこれが上手い」ということが分かってて言うじゃないですか。
塩崎先生:そりゃそうです。
細井先生:患者の期待値も高いしね。
萩原:そうですね。
塩崎先生:「あの先生には絶対敵わない」「あの先生すげーわ!」って人が、Twitterでボロクソに書かれてる、みたいなことがよくあるよね。
細井先生:完璧な人は絶対1人もいない。「人生狂わされた」まで書いてる人とか、あの先生にやってもらったのに…?
萩原:確かに、それは思いますね。
塩崎先生:しかもPEPARSとか雑誌形成外科は言ったら商業誌だから。俺たちがお金を払って買う雑誌なので、この本のこの先生が書いてるなら買おうっていう人しか書かないわけなので、だからそれはいいかも。
萩原:じゃあ、それを私がばーっと集めて、「この先生ここで論文出してますよ」っていうのをサイトで出すと、割と見てもらえる可能性はあります?
細井先生:結構あると思いますね。例えばPEPARS・雑誌形成外科は普通の人が買える雑誌じゃないので、相当コアな本屋さんにしかないので、掲載回数を単純に統計で出してあげたら、「この先生はよく書いてるな」とか。
萩原:意外とそれは刺さるかもしれないですね。
細井先生:めっちゃ刺さると思いますよ。
塩崎先生:とは言え、そこに書いてある有名な先生が、Twitterでボロクソに書かれているのがやっぱりこの業界なので。
萩原:「とて」ってことですね。
塩崎先生:そう、「とて」。また最初に戻る。
細井先生:要は業界内で評価が高い先生が発表してるとか、皆が鼻だったらこの人だよねって思ってる先生が実際書いてるので、医者の意思が反映されてますね。患者の意思は反映されてない。
塩崎先生:この先生のオペだったら見に行ってみたいぞ、っていう人が書いてるもんね、確かに。
萩原:ただ、プロがよしとするわけですから、手術がうまくいく可能性は高いですね。
細井先生:そうです。だから、すごい患者さんあたりがいいかは別です。めちゃくちゃ曲者かもしれない。
塩崎先生:インチキ症例を上げてることはない。
萩原:曲者っぽいなぁ。
細井先生:大御所の先生たちが載ってますから、カラーが合わないということは全然あると思う。
萩原:そういう先生に向かって、一般の人が自分の希望をつらつらと言えるかっていうとそれも難しそうですね。
細井先生:そうですね。けど、普通に考えたらTikTokで踊ってるかPEPARSに名前が載ってるかなら絶対PEPARS選びますよね。TikTokでよく見るなよりは絶対…。
萩原:TikTokもいいんだと思ってました。
細井先生:結局さっきの話で、TikTokでよく見る先生って別に学術的なものなんて誰も見えないんですけど、こっちの方が世間にフランクな姿を見せてるのでとっつきやすくなっちゃうんですよね。だから要は情弱と呼ばれる人たちはこっち側にいっちゃうんですよね。
萩原:そんな先生が開業してたんだ。どこどこで何年しかやってないのにやってんだ、みたいな人たちが結構TikTok界隈では有名になったりしてる人ですよね。先生仰った通り本当に情弱で泣くっていう、そのルールもある気はします。
細井先生:そうですね。いいですよね、PEPARS・形成外科見るっていうのはありですよね。
塩崎先生:確かに。
細井先生:だって教科書書いてる先生ですから。
塩崎先生:PEPARSと雑誌形成外科の美容外科特集があったら、チェックするのはいいかもしれない。
細井先生:かなりコアな調べ方。
萩原:それってYouTubeで言ったら結構再生回数伸びますか?
細井先生:多分誰も分からない。理解できない。なんだそれみたいな。
塩崎先生:2年に1回くらい美容外科特集があるので。もちろん美容以外もあるんですよ、手の特集だったりとか、喉の特集だったりするので、美容特集だけ買ってもいいかもしれないです。4000?5000円ぐらいのものなので。
細井先生:「株やるんだったら四季報読めよ」みたいな感じ。四季報すら読まない奴がいますよね。それ負ける奴じゃないですか。毎回四季報全部買って逐一読んで、印つけてこれ買うって決める人が勝つ人です。ただそれだけです。
萩原:情報としては大事ですね。
細井先生:超大事です。だから「日経新聞読んでます」とかそういうレベルな感じ。
塩崎先生:そんな一般にメジャーなものなの?雑誌形成外科って。
細井先生:だから美容外科ってだけで言ったら。本当にこだわる人が読むべき。それぐらいのレベルの高い情報なので。そこまでたどり着ける人がいるかいないか、もしくはそこまで努力できる人がいるかいないか。
萩原:これはすごい発見ですね。そういうところかというか。
細井先生:それを見れば最初に皆の顔写真と書いてる人の名前が載ってるので、そこの先生たちをググってみるっていうのはありですね。
萩原:そうですね。これ、結構見てらっしゃる方はひとつ有効な手段ですし、私もちょっと調べてみたいと思います。
細井先生:株やれって言っていきなり四季報買う奴いないですよね。
萩原:どこから入ります?それは、四季報買うのはひとつ有効な手段ですか。
細井先生:有効な手段ですけど、普通は皆Twitterとかで。
塩崎先生:どこのどれが勝ちそうとか。
細井先生:大体そういうので、こうイナゴが集まって。
塩崎先生:だからなんとかちゃんが◯◯行ってるから、私も行こうってやって見事に失敗するのと同じだよね。
細井先生:9割が負けてる。
萩原:今出たクリニック、CMガンガンやってますね。二重、二重でガンガン押してますね。結構きます。「やりました」「ダメでした」「40万円とられました」「50万円とられました」。
細井先生:40万円はまだいい方だね。可愛い方。
萩原:というわけで、探し方。細井先生から、いい提案がありましたので、YouTubeでこれも出していきたいと思います。
塩崎先生:買う人いるのかなぁ。
萩原:また、よろしくお願いします。ありがとうございました。良い先生に当たりますように。