著者 美容外科医 柴田健了 医療法人社団 フェア 理事長/日本形成外科学会 認定 形成外科専門医/日本美容外科学会(JSAS)認定 美容外科専門医
フェイスリフトを中心に、たるみ・しわ改善、二重術や目元の若返り治療など幅広いエイジングケアを専門としています。
日々の診療を通じて感じたことや、美容医療の現場での気づき、ときにはプライベートなことまで、ここで自由に綴っていきます。
より確実な提案を通じて、美容医療をもっと身近に、もっと安心できるものに──その思いを込めて発信しています。
すでに他のブログでもご登場いただいておりますが、こちらの方(YouTubeネーム:ゆりさん)のそもそものオペの動機からお話ししていきます。

10年前に他院で糸12本とあご・頬の脂肪吸引を受けておられます。この時は2〜3ヶ月は効果を感じていらっしゃったとのことですが、2〜3年すると元に戻ったそうです。また2年前にも他院で糸リフト12本を入れておられますが、この時はあまり効果自体感じられなかったそうです。切開をしないことの限界をお感じになって切開手術を検討し、当院にカウンセリングにお越しになりました。
具体的にはマリオネットラインと顎下のもたつきが気になる、とおっしゃておられます。

実際に診察して、状態についてこちらに図も書いてみました。赤線で示したところがご本人が特に気になっておられるポイントです。
ほうれい線からマリオネットラインにかけてのたるみがあり、フェイスラインから口角にかけて脂肪があります。以前に脂肪吸引をお受けになったようですが、わりあい脂肪は残っており、吸引する余地がありました。他の投稿でも何度かお話ししているかもしれませんが、頬の脂肪吸引は吸引する範囲がとても重要で、フェイスラインから離れた部位まで吸引してしまうと頬がこけてしまいます。ですので、この斜線で示した部分を狙って吸引を行うことが大切です。
さらには顎下のたるみも気になっておられるので、これはネックリフトも併用することとなります。具体的には切開線を耳の後ろからうなじの生え際まで延長して、皮膚剥離を広げた後に広頚筋もSMAS層と共に挙上するものです。

引き上げる方向のイメージとしては図のようになります。青線でお示ししたように斜め上に引っ張り上げるというイメージになります。すると切開線はこめかみの後方の髪の毛の生えている部分からスタートし、耳の前から後ろに周り、さらにうなじの生え際まで続くことになります。

赤い線が切開線(耳のところは耳介側頭溝と言われるところを切開しており、耳は切っていません、念の為)で、青の斜線部分が剥離範囲です。この剥離範囲がSMAS層を引き上げるのに必要十分な範囲となります。これらの操作と頬の脂肪吸引を合わせました。

術後の写真です(これは術翌日のドレーンを抜いた後の写真)。
綺麗に縫い合わさっているのがお分かりいただけると思います。